福島交通

思わぬ撮影ポイントが見つかるかも

福島交通はバス事業をメインに展開しており、鉄道の運行は飯坂線のみ。所要時間20分足らずのミニローカル線だ。福島中心部のベットタウンとして通勤、通学用としての一面をもつ一方で、終点の飯坂温泉へは観光客を運ぶ観光路線としての役割も果たしている。地元では“飯坂電車”と呼ばれ親しまれている。

飯坂線の歴史は古く、大正時代までさかのぼる。1921(大正10)年に設立された飯坂軌道が前身で、1945(昭和20)年に軌道から鉄道に変更された。90年近く福島市民の足として走り続けていることになる。

元東急車両の7000系はオールステンレス

たった10kmほどの路線ではあるが、民家の脇を通ったり農家や果樹園のそばを抜けたり車窓を見ていても飽きがこない。上松川橋梁では、美しい吾妻連峰が望める当路線のハイライトだ。車両は東急電鉄で使われていた7000系で変化に富んだ車窓を十分に楽しむことができる。

終点の飯坂温泉駅は2010(平成22)年に改修したばかりで、温泉街を思わせる純和風の雰囲気の駅舎だ。2002(平成14)年に東北の駅百選に選ばれた前駅舎にも劣らない奥州三名湯(宮城県の鳴子温泉、秋保温泉)に相応しいつくりである

福島交通では、旅館やホテルの入湯券と1日フリーきっぷを組み合わせた「飯坂温泉湯ったりきっぷ」や年5回のイベント開催時に発売される「飯坂温泉イベントきっぷ」など観光客向けのきっぷ販売も行っている。

開業年: 1924(大正13)年
営業キロ: 9.2km
所要時間: 21~25分(福島~飯坂温泉)
動力方式: 1500V直流電化
運行車両: 7000系
営業本数: 平日93本・土休日83本(福島~飯坂温泉)、平日3本・土休日(福島~桜水)、平日9本・土休日5本(桜水~飯坂温泉)
主な観光スポット: 信夫山公園(福島駅からバス約10分)、
福島県立美術館(美術館図書館前駅から徒歩約3分)、
医王寺(医王寺前駅から徒歩約15分)、
飯坂温泉(飯坂坂温泉駅から徒歩約5分)

写真提供:牧野和人