いすみ鉄道

JR大原駅。いすみ鉄道大原駅の駅舎とつながっている

1930(昭和5)年に木原線として開業。その名前の通り、当初は久留里線と接続し大原~木更津間を結ぶ鉄道計画だった。しかし、その計画は以後進められることなく、第3セクターのいすみ鉄道いすみ線として1988(昭和63)年、再スタートを切った。総営業距離26.8km、14駅を含む都心から近いローカル路線として親しまれている。現在はJR外房線大原駅から乗り継いで房総半島内陸部に進み、上総中野駅で小湊鉄道線に連絡するかたちで「房総半島横断線」を形成している。

のどかな田園の中を1時間かけて走る

都心から程近いとあって、古き良き田園風景と心なごむ里山を求めて多くの観光客が訪れる。県花である菜の花をイメージさせる真黄色の車両が里山の緑との相性が良く、ひとつの見所となっている。2009年(平成21)年10月には全車両を「ムーミン列車」とし、6両のいすみ200形にそれぞれのキャラクターを描いており(一号車から順にムーミン、フローレン、パパ&ママ、スナフキン、リトルミイ、スニフ)、房総の里山を走る癒しメルヘン列車としての色調を強めている。また、大糸線で活躍していたキハ52-125がいすみ線の観光列車として第2の人生を送っている。

いすみ鉄道は別名「菜の花鉄道」とも呼ばれ、シーズン中には線路をはさみ列車を包み込むように菜の花が咲き乱れる。この菜の花は地域の人の手によって育てられているのだが、そうすることによって高さが一緒になるようにしている。

開業年: 1988(昭和63)年
営業キロ: 26.8km
所要時間: 約1時間(大原~上総中野)
動力方式: 内燃
運行車両: いすみ200形
営業本数: 25本(大原~上総中野)、
7本(大原~大多喜)、
3本(大多喜~上総中野)
主な観光スポット: 大原漁港(大原駅から徒歩約15分)、
千葉県中央博物館大多喜城分校(大多喜駅から徒歩約15分)、
ベジタブルガーデン(大多喜駅からクルマ約8分)