津軽鉄道

ダルマストーブの歴史は大正時代までさかのぼる。

津軽鉄道が運行する津軽鉄道線は、津軽五所川原~津軽中里までの12駅20.7kmを運行する日本最北のローカル鉄道。青森県五所川原市と津軽半島中央部北津軽郡中泊町を結ぶ。2010(平成22)年、開業80周年を迎え、東北新幹線延伸の効果もあって盛り上がりをみせている。

厳冬の旅を応援する「ストーブ列車」といえば津軽鉄道のお家芸である。毎年12月~3月まで毎日運行し、乗車券+ストーブ列車料金300円で乗ることができる。DD35形ディーゼル機関車が牽引し、客車内の2箇所には石炭を燃やすダルマストーブが設置されている。なんと8月には真夏のストーブ列車も運行している。

津軽五所川原駅にはレトロな縦書きの時刻表がある

北国の鉄道旅は、冬以外でも楽しみが多い。津軽鉄道は田園風景の広がる津軽平野をのびのびと走り、春には芦野公園さくらまつり、夏には五所川原立佞武多などのイベントで活気付いている。沿線の津軽五所川原駅にある立佞武多の館と金木駅にある太宰治の生家、太宰治記念館「斜陽館」には是非立ち寄ってほしい。金木駅には今ではめずらしい腕木式の信号機が現役で稼動している。

2009(平成21)年からは、新たな試みとして奥津軽トレインアテンダントが乗車している。車内での観光案内のほか、アナウンスやブログでの情報発信も行っている。鈴虫列車や風鈴列車、七夕列車などイベント列車に乗務している。

開業年: 1930(昭和5)年
営業キロ: 20.7km
所要時間: 30~40分(津軽五所川原~津軽中里)
動力方式: 内燃
運行車両: 津軽21形、DD35形、オハフ33系、オハ46系、ナハフ1200形
営業本数: 26本(津軽五所川原~津軽中里)、4本(金木~津軽中里)
主な観光スポット: 立佞武多の館(津軽五所川原駅から徒歩約5分)、
旧平山家住宅(津軽五所川原駅からクルマ約10分)、
太宰治記念館「斜陽館」(金木駅から徒歩約7分)、
芦野公園(芦野公園駅すぐ)

写真提供:佐々木修宏