吉川正洋×CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ Vol.4
1883(明治16)年の開業から140年を迎えた上野駅を象徴する、3つの車両をモチーフにしたシチズンの「上野駅開業140周年記念ウオッチ」。パッと見はちょっとおしゃれなアナデジ時計。よく見たら列車の顔のよう。さらによく見ると……鉄道好きにはたまらないディテールと車両へのリスペクトが詰まっています。鉄道好きだからこそわかる、鉄道大好き芸人の吉川正洋(ダーリンハニー)氏が「上野駅開業140周年記念ウオッチ」の魅力をVol.6まで、6回の連載で語ります。
第4回 「E26系(カシオペア)」、車両と時計の魅力
E26系は唯一いまでも乗れるので、この時計を着けて乗るという夢が増えました
4回目の連載は3つ目の時計で、モチーフが「E26系(カシオペア)」についてお話しします。まずは、時計の魅力についてご紹介しますね。
実車のステンレス感がすごく再現されている印象で、まさしくどこからどう見ても「カシオペア」。時計と「カシオペア」との一体感が強く感じられました。「カシオペア」は上質な列車ですから、実際に着けてみると高級感を抱くし、優越感に浸ることができるような気もします。
「カシオペア」のデザインのいちばんの特徴といえば、車体側面の青・紫・赤・オレンジ・黄色の5色のラインですけど、それがきちんと描かれているのがいいですね。しかも、「TIME」「DATE」「ALM」といった5つの機能表示それぞれの下に目印として、小さな5色のラインまで施されているのは驚きです。
この時計のいちばんの特徴は、なんといっても右上のインダイヤル(秒針部分)の回転針ですね。「カシオペア」のヘッドマークに描かれた星のデザインが、そのまま秒針になっていて、1秒ごとにマークがくるくると回るんです。シチズンさんのこだわりが詰まったギミックの数々には、尊敬の念さえ抱きます。
E26系は「上野駅開業140周年記念ウオッチ」では唯一、団体専用臨時列車「カシオペア紀行」として、いまでも乗車することができる車両です。ですから、この「E26系(カシオペア)」の時計を着けて「カシオペア紀行」に乗ったりしたら、絶対に気持ちが盛り上がりますよね。夢が、またひとつ増えました。
「カシオペアスイート」の展望室からホームに「イェイ!」

シルバーの車体に5色のラインが映える「E26系(カシオペア)」
「カシオペア」のE26系が1999年、シルバーステンレスの車両としてデビューしたときは、本当にびっくりしましたし、またひとつ“新しい大スター”が登場してきたなと。全車A寝台2人用個室で統一された12両の長大編成はもちろんですが、なんといっても1室だけの「カシオペアスイート」の展望室タイプには驚きました。乗ったことがあるんですけど、下り列車だと青森信号場~函館駅間を除く、長い区間が最後尾になる運行形態なので、機関車に妨げられることなく素晴らしい車窓が独り占めできるんです。
カシオペアスイートにはもうひとつ、1階が寝室で2階がリビングスペースのタイプが計6室、「北斗星」にもA寝台個室の「ロイヤル」がありました。どちらも素晴らしいのですが、中間車に設けられていたので、カシオペアスイート展望室のような三方の景色を独り占めしながら移動できる時間は得られません。ベッドはもちろん、ソファーにテーブル、シャワーブースにクローゼットまで備えられています。とにかく、カシオペアスイートの展望室タイプを見たとき、乗ったときの衝撃はものすごいものでした。1編成に1室しかありませんので、チケットを取る難しさやレア感は相当なもので、乗ることができた人に対するうらやましさも抱きましたね。
だけど、実際に自分が乗ってみると、少し恥ずかしいんですよね(笑)。みんなの注目の的になってしまって。ただ、そこを乗り越えてしまうと、「私がすべてこのカシオペアスイートの展望室で景色を独占してます!」という満足感があふれてきます。途中の停車駅などでホームから写真を撮られたときに、「イェイ!」とか、ポーズを決めちゃったりしました。
カシオペアスイートの展望室タイプ、メゾネットタイプはもちろんですが、ほかにも「カシオペアデラックス」「カシオペアツイン」といったネーミングがつけられ、それぞれ個室の上質なA寝台車で、プライベート空間がちゃんと保たれています。ですから、やっぱりワンランクもツーランクも上の「素晴らしい列車ができたな」と、しみじみ思いました。

フリースペースの「ラウンジカー」からの車窓はサイコー!
フリースペースの「ラウンジカー」からの展望もいいんですよね。大きなガラスでとっても景色が見やすい。そこで、優雅に座りながらみんなで語らう時間。プラス機関車が目の前に付いていて、目の前がまず専用塗色のEF81形電気機関車なんですよ、のちにEF510形に替わりますけど。方向転換が函館駅で1回だけの「北斗星」と違って、「カシオペア」は青森信号場でED79形に付け替えて方向転換、函館駅で2回目の方向転換をして最前部に戻る。青函トンネルでは三方が望めて、多くの時間でDD51形ディーゼル機関車も目の前に見られるっていう、すごい体験ができるんです。
芸人で売れて乗ってみたい、当時いちばんあこがれの列車でした
いまはもう「TRAIN SUITE 四季島」や「TWILIGHT EXPRESS 瑞風」、「ななつ星in九州」といった超豪華なクルーズトレインが登場していますが、「カシオペア」は当時の最上級列車でしたからね。いま考えると、クルーズトレインに比べればそれほど高価ではないんですが、ぼくはそのころ全然お金がなくて、まったく手の届かない存在でした。「芸人として売れて、いつかカシオペアスイートの展望室タイプに乗れるようになりたいな」と思わせてくれるほど、あこがれの列車でした。
285系「サンライズ」も前の年にデビューしていますが、少し毛色が違うというか、「カシオペア」のほうがひとつ格上で華がありましたね。「北斗星」はブルートレインの系譜ですが、「カシオペア」のE26系は新製車両なんです。ステンレスシルバーの車体に24系25形などの青い車体とは違った、きらびやかさを感じました。
上野駅の13番線ホームには「五ツ星広場」という、「カシオペア」と「北斗星」の出発前だけ開放される待合スペースがありましたよね。2つの豪華列車が発着する上野駅13番線ホームというのは、やはり特別な存在でした。
次回は、2022年に発売された鉄道コラボ第一弾「鉄道開業150周年記念限定モデル」を振り返りながら、鉄道コラボ第二弾「上野駅開業140周年記念ウオッチ」に引き継がれた、時計の魅力を改めて紹介します。お楽しみに!
CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ

「E26系(カシオペア)」モデル
受注期間 | 2023年12月12日~2024年1月28日 |
納品予定 | 2024年7月下旬予定 |
価格 | E26系(カシオペア)(JG2140-68H) :41,800円 (税込) |
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