• 旅鉄web
  • TOP
  • 吉川正洋×CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ Vol.3

吉川正洋×CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ Vol.3

吉川正洋xCITIZEN上野駅開業140周年記念ウオッチ

 

1883(明治16)年の開業から140年を迎えた上野駅を象徴する、3つの車両をモチーフにしたシチズンの「上野駅開業140周年記念ウオッチ」。パッと見はちょっとおしゃれなアナデジウオッチ。よく見たら列車の顔のよう。さらによく見ると……鉄道好きにはたまらないディテールと車両へのリスペクトが詰まっています。鉄道好きだからこそわかる、鉄道大好き芸人の吉川正洋(ダーリンハニー)氏が「上野駅開業140周年記念ウオッチ」の魅力をVol.6まで、6回の連載で語ります。

 

第3回 「485系(特急ひたち)」、車両と時計の魅力

 

485系「ひたち」がもつ、すべての魅力が詰め込まれた時計

さて、今回は連載第3回目になります。「485系ひたち」について、熱く語りますよ。まずは、時計の魅力について紹介しましょう。

 

この「上野駅開業140周年記念ウオッチ」の「485系(特急ひたち)」を知ったときの第一印象は、とにかくいろいろな愛称の特急として全国を駆け抜けていた485系のなかで、「おぉ、『ひたち』で来たか!」ということ。485系「ひたち」がもつ、すべての魅力が詰め込まれた時計だといっていいでしょう。

 

 

 

 

 

裏面に刻印された「ひたち」のトレインマークは、もちろん、ボンネットスタイルの横長の五角形のものが採用されています。485系200番台以降の、ひと回りもふた回りも小さくなった四角形のものではありません。

 

 

 

 

 

 

 

時計のデザインは、見事にボンネットスタイルの形状が再現されています。ヘッドライトに横長の2枚窓、下部にはJNRマークと、先頭部側面の赤地にクリーム色のストライプが入った模様、互い違いに側窓へと続く赤帯までそのままに描かれているのです。車体のクリームと赤の色みも、実際の国鉄特急色そのままです。

 

 

 

 

右上のインダイヤル(秒針部分)は、485系運転室に設置されていたスピードメーターのデザインそのもの。Tマークもきちんと描かれていて、このTマークが立体的に見えることが不思議でした。シチズンの方のご説明によると、Tマークは車体色の部分よりわずかに高いガラスの裏面に印刷されているので、横方向からだと立体的に飛び出して見えるのだそうです。

 

 

 

 

 

 

 

さらに、上下2段、左右にあるボタンのうち、下段の2つが黒ではなく赤いメッキが施されています。ぼくが大好きだった下部のスカートが赤く塗られたタイプのクハ481形が思い起こされて、まさに“感動モノ”。この時計を付けた瞬間、485系「ひたち」が上野駅に出入りした時代のノスタルジーに浸ることができましたね。

 

 

 

 

 

 

上野駅は「ひたち」の終わりと始まりの場所、終着駅のイメージでした

常磐線富岡駅付近を走る、「485系(特急ひたち)」

ぼくが子どものころ、上野駅にはいろいろな特急・急行列車が発着していました。「ひたち」は、よく目にした記憶に残る列車です。とくに485系でもボンネットスタイルの、クハ481形初期型が「ひたち」の強い印象ですね。上野駅に発着する485系は、ずっと関東以北で使われていた車両だったり、九州からの転属でやってきた車両だったりして、“ボンネットだらけ”だった時代もありました。

 

 

東北・上越と新幹線が開業していくにつれて、在来線特急は上野駅から姿を消していきました。そんななかでも新幹線が走っていない常磐線の「ひたち」は健在でした。いまでもそうですけど、“上野駅イコール「ひたち」”という、花形列車のイメージがありますね。当時は「エル特急」の全盛期で、『時刻表』の常磐線「ひたち」の欄に「L、L、L、L」のロゴが並んでいたことも思い出されます。

 

1969年デビューの「ひたち」を補完した昔は、455系の急行でした。2015年に停車駅が多いタイプの特急として復活した「ときわ」も含めて、いまは品川が起終点で上野を通り抜ける列車がほとんどです。けれど、ぼくが子どものころ、上野駅は「ひたち」の終わりと始まりの場所、終着駅のイメージでしたね。

 

Tマークの下に映えるトレインマーク

「ひたち」のトレインマークのモチーフは、水戸・偕楽園の梅の花ですよね。1978年以降、あれはあれでかっこいいと思いますが、「ひ・た・ち」って割と無機質の文字だけだったトレインマークが、水色地に紅白の梅のイラストに替わったことで華やかさが感じられるようになり、列車そのものの印象まで変わりました。上野駅で「ひたち」狙いらしい、列車の写真を撮る方も増えましたね。

 

 

実際に「ひたち」に乗車したときは、取手~藤代間にあるデッドセクションを通過する際の印象が強く残っています。直流1500Vと交流2万Vの境目で、電気が通じていない区間に入ると車内灯とモーター音が消えて、蛇行運転で通過します。いまのE657系「ひたち」「ときわ」は点灯したまま走れますので、もう味わえない経験です。

 

 

万能で全国どこでも走れた当時の“スーパー特急”485

485系のよさは「ひたち」に限らずですけど、とにかく万能で電化区間ならすべてを走れること。日本全国を行き来しまくっていた形式で、直流に交流50Hz、60Hzと、どこでも走ることができる、当時の“スーパー特急”なんです。ですから485系は上野駅だけじゃなくて、全国各地にそれぞれの思い出を抱いている方がたくさんいらっしゃると思います。

 

クハ481形のボンネットスタイルの独特な形状には、いまでは鉄道系博物館などの保存車以外ではお目にかかれません。ちょっとノスタルジックで、ちょっとスタイリッシュなデザイン! 子どものころは「ボンネットのなかには何が入ってるんだろう?」と、すごく気になりました。もちろん、いまはコンプレッサーや電動発電機などが入っていたとわかりますけど(笑)。

 

485系といえば、赤とクリーム色ツートンの国鉄特急色です。正式には「赤2号とクリーム4号」というぼくも含めた鉄道ファンが、あこがれとときめきを抱いた色合いがたまりません。刷り込みというか条件反射というか、見ただけでわくわくするような塗色でした。

 

それと、国鉄の「JNRマーク」も印象的です。ぼくの“国鉄時代”の体感は、せいぜい10年ほどですけが、これを見るだけで子どものころに、鉄道好きになったころに戻れるような気がします。また、特急車両に付いていた「Tマーク」、特急シンボルマークも“ザ・特急”というイメージです。これをデザインされた方は、本当に天才だと思います。特急の象徴ですから、Tマークがあるだけで格が上がる印象がありますね。

 

この時計を付けると、童心に帰れるような、そんな気がします。今は乗ることはできないので、時計を付けて「485系(特急ひたち)」に思いを馳せるのも、鉄道の楽しみ方のひとつですね。

 

次回は、3つ目の時計「E26系(カシオペア)」がテーマです。もちろん、車両についてもたっぷり語りますよ。

 

CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ

「485系(特急ひたち)」モデル

 

 

受注期間

20231212日~2024128

納品予定

20247月下旬予定

価格

485(特急ひたち)(JG2149-63W

41,800 (税込)

 


下記の店舗で予約受付中!

上野駅開業140周年記念ウオッチスペシャルサイト

 

【過去の記事を読む】
Vol.1 CITIZENが「上野駅開業140周年記念ウオッチ」を発売!

Vol.2 「24系25形(北斗星)」、時計と車両の魅力

<この記事はPRです>

December 2024

2024年12月

鉄道旅行の魅力を
語る、深める、伝える