吉川正洋×CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ Vol.1
1883(明治16)年の開業から140年を迎えた上野駅を象徴する、3つの車両をモチーフにしたシチズンの「上野駅開業140周年記念ウオッチ」。パッと見はちょっとおしゃれなアナデジ時計。よく見たら列車の顔のよう。さらによく見ると……鉄道好きにはたまらないディテールと車両へのリスペクトが詰まっています。鉄道好きだからこそわかる、鉄道大好き芸人の吉川正洋(ダーリンハニー)氏が「上野駅開業140周年記念ウオッチ」の魅力をVol.6まで、6回の連載で語ります。
第1回 CITIZENが「上野駅開業140周年記念ウオッチ」を発売!
昨年好評だった鉄道コラボ企画の腕時計が今年も登場!
上野駅開業140周年を記念して、シチズン時計から鉄道コラボ企画第二弾が登場しました。今回は、上野駅にちなんだ3列車がモデルになっています。140年という長い歴史のなかから選ばれた3列車。さて、どの列車が選ばれたのでしょうか。
1つ目のモデルは、上野~札幌間を運行していた「24系25形(北斗星)」です。全体的に青のカラーリングとゴールドの差し色で車体をイメージし、赤いテールランプも再現。闇を疾走する夜行列車なので、ほかの2本とは異なりブラックバンドを採用、ロビーカーの車体マークの星も右下にデザインされています。ひと目で、北斗星だとわかりますね。
2つ目のモデルは、「485系(特急ひたち)」です。車体のクリームと赤を忠実に再現するよう、色を調整したことがポイント。いわゆる赤2号とクリーム4号の国鉄特急色ですね。特急シンボルマークのTは、立体感を出すためにガラスの裏から印刷をしています。横から見ると飛び出しているように見えます。
3つ目のモデルは、「E26系(カシオペア)」です。シルバーでトーンを統一し、右目の秒針部分にマークを入れて、この回転針が1秒ごとにくるくる回るようになっています。カシオペアといえば、あの車体に入った5本のカラーも右下に。よ~く見ると左にある機能表示の矢印も5本のカラーで、こだわりが感じられますね。
“大冒険をしに行く場所”だった小学生時代の上野駅

1968(昭和43)年、上野駅のC57蒸気機関車と特急はつかり583系
ぼくは1977(昭和52)年、東京生まれの東京育ちですが、西側に住んでいたので、小学校低学年のころ、特急列車や新幹線ウオッチングによく出かけた上野駅は“大冒険をしに行く場所”でした。一日いるだけで、もう楽しさいっぱい! 一人で地下から地上、高架まで、いろんなホームを行き来していました。
いまはほとんどなくなってしまいましたが、その時代はまだ長距離列車がたくさん発着していました。青森、盛岡、仙台、弘前、秋田、酒田、金沢、長野……まだ、いわきじゃなくて平(たいら)行きでしたね。“そんな遠くへいまからこの列車が行くんだ”って、上野駅のすごさを感じました。
いまにして思うと、上野駅は「東京の北の玄関口」ですから、それぞれの故郷から来た、あるいは帰っていくみなさんの思い、心模様っていうんですかね。心の揺れみたいなものまでが、そこかしこに漂っていたような気がします。そんな人々のオーラに押されるような独特のムードに、ちょっと怖ささえ感じたほどでした。“上野は普通の駅じゃない”そんな衝撃を受けましたね。いまでも上野は特別な駅だと思います。
とんでもない数の特急、急行名が並ぶ1977年の上野駅『時刻表』
ぼくが生まれた1977年12月号の『時刻表』を見直してみると、これがすごいんです。上野駅発着列車のページが多すぎて、とんでもない数の特急、急行列車名が並んでいる。特急は「はつかり」「はくつる」「ゆうづる」「ひばり」、「上野駅開業140周年 記念ウオッチ」に登場する「ひたち」もありますね。急行は「十和田」「あぶくま」「いわき」「いなわしろ」「おが」「ばんだい」「あがの」……きりがないです。
昔の『時刻表』を眺めているだけで、上野駅の偉大さがすごくわかります。ぼくが生まれ育ったころはブルートレインの全盛期ですし、上野駅がものすごく熱かった時代なんですよね。上野って年代を問わず、それぞれの思い出やすごいストーリーがある駅のはず。北へ向けて行く「悲しみ本線日本海」とか「津軽海峡冬景色」といった演歌の世界でもあり、西へ向かう東京駅では感じられない、わかりやすくいうと寂しさめいた印象もあるんです。上野駅は7層ぐらいの構造になっていることもあって、ちょっと暗いんですよね。独特の暗さっていうか、あれはあれで何ともいえない魅力というか、静けさも感じます。
プラス、上野は終着駅なんです。列車が着いたときの「うえの~、うえの~、終着上野です」って、アナウンスを聞くのが大好きで。駅員さんによって個性が違って、“今日はあの人だ”みたいな。聞くたびに、“降りた人はどんな気持ちだったのかな”と思いました。“やっと東京に着いたぞ、さぁ、これから楽しい旅を始めるんだ”“東京で一旗揚げるんだ”という心の声が「うえの~」の独特なアナウンスに重なって、聞こえてくるような気もしました。
「上野駅開業140周年記念ウオッチ」12月12日に出発進行!
「北斗星」「ひたち」「カシオペア」と、それぞれ個性が違う3つの名列車、しかもすべて上野駅を発着していました。「カシオペア」は、まだツアー専用の臨時列車として運行されていますけど。それぞれの物語を腕に着けて、楽しんでいただきたいと思います。デザインの機能美っていうんですかね、スタイリッシュななかに、いろんなものが詰まっている時計でもありますから。ちょっと上野駅で語りすぎちゃいましたね。次回からは、それぞれの時計の魅力と列車の思い出について、たっぷりとご紹介します。
12月12日に発車(受注開始)いたします。ぜひ皆さん、楽しみにしていてください。「上野駅開業140周年記念ウオッチ」、出発進行!
CITIZEN 上野駅開業140周年記念ウオッチ
左から、「24系25形(北斗星)」モデル、「485系(特急ひたち)」モデル、「E26系(カシオペア)」モデル
受注期間 | 2023年12月12日~2024年1月28日 |
納品予定 | 2024年7月下旬予定 |
価格 | 24系25形(北斗星)(JG2148-66L) :44,000円 (税込) 485系(特急ひたち)(JG2149-63W) :41,800円(税込) E26系(カシオペア)(JG2140-68H) :41,800円 (税込) |
下記の店舗で予約受付中!
<この記事はPRです>