小田急電鉄が運行する特急・ロマンスカーは、新宿と箱根や江ノ島とを結ぶ特急として人気を集めています。本誌はロマンスカーの中でも2023年12月に引退予定のVSE(50000形)を一冊まるごと取り上げた『旅と鉄道』の増刊号です。VSEは2005年3月に2編成がデビューし、特急「はこね」などで新宿~箱根湯本間を中心に運転されてきました。2022年3月11日をもって定期運行を終了し、その後はツアー列車や貸切列車として運転されてきましたが、第2編成は2023年9月24日に引退、第1編成も2023年12月に引退予定です。VSEは前面展望席、連接構造といった“ロマンスカーの定番”といえる構造に加え、ポンピドゥー・センター(仏)や関西国際空港を手掛けた世界的建築家・岡部憲明さんがプロデュースすることで、従来の鉄道車両の常識を覆す車両となったことが特筆されます。
本誌は、小田急電鉄の協力を得て、喜多見検車区でVSEを取材。10両編成の車内を1両ずつ撮影したほか、通常はカバーで隠れている床下機器の写真を全車両、両側面で撮影し、掲載しています。さらに岡部憲明さんにインタビューをし、興味深いお話をたくさん伺いました。VSE(50000形)のすべてを余すところなく掲載した保存版といえる一冊です。
【目次】
巻頭Graph「この道を往く」 撮影/持田昭俊
小田急VSE(50000形)のプロフィール
VSEはこうして生まれた 岡部憲明さんスペシャルインタビュー
徹底取材 VSE(50000形)のすべて
Graph「白き幻影」 撮影/六田春彦
小田急社員から ありがとうVSE
・開発者から ありがとうVSE
・乗務員から ありがとうVSE
・整備士から ありがとうVSE