第3回 菊池治男「開高健とオーパ!を歩く」

 編集者とは一体何か、を教えてくれる一冊である。著者は「PLAYBOY日本版」で、作家・開高健の担当者となり、1977年、「オーパ!」でブラジル取材に同行した。本書はその後、33年経ち、定年退職を迎えた著者が、作家の面影をしのびつつ、アマゾンの冒険旅行を追体験するというものだ。...

第2回 平野久美子「坂の上のヤポーニャ」

 1905年、日露戦争で日本がロシアに勝利した。極東の小国がヨーロッパの大国に勝った、というニュースは世界を震撼させたが、それまでロシアに痛めつけられてきた周辺の国々にはそれ以上に衝撃的だった。たとえばフィンランドにはいまだ「東郷ビール」がある。ロシア・バルチック艦隊を撃沈させた東郷平八郎の名を戴いたビールである。ラベルには軍服姿の東郷の肖像画が描かれている。フィンランドはロシアに国の一部を割譲され、長らく支配下となっていたが、日本海軍はそのロシアをやっつけてくれた。彼らはヒーローの東郷を称賛してビールにその名を残した。...

第1回 沢木耕太郎「旅する力ー深夜特急ノート」

“バックパッカーの聖書”として読み継がれる「深夜特急」(初版1986年)から25年が経った。「深夜特急」はシリーズ累計500万部を突破した永遠のベストセラーだ。この文庫を片手にアジアの土煙のなかを、ヨーロッパの片隅をひとり歩いた旅人は多いだろう。...

July 2019

2019年7月

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