乗り鉄道具学

vol.4 Kenko Tokina【ultraVIEW EX OP 8×42DH ED】

ずっと眺めていたいあの風景を、さらに楽しむために。

「風景に手が届きそう!」

 南アルプスを望む小海線、善光寺平を見下ろす姨捨駅、渓谷を行くわたらせ渓谷鐵道……。鉄道旅最大の楽しみは車窓を流れる景色にある。この楽しみを倍加できたら鉄道旅はもっと感動的なものになる。カメラは景色を忠実に記録できるが、感動を心象に焼きつけるには、リアルタイムなビューにまさるものはない。
 そこで編集部ではかねてから気にかかっていた双眼鏡に注目。日本を代表する光学メーカーのケンコー・トキナー製の「ultraVIEW EX OP 8×42DH ED」をお借りして、車窓から最新双眼鏡の接眼レンズをのぞいてみた。テスターとなった編集部のYは開口一番、「新緑がはじけてますよ、光が踊っていますよ! 風景に手が届きそう!」とその鮮明さ、解像力、倍率に度肝を抜かれた。
 特徴は右に掲出したが、これだけコンパクトでありながら、性能は大型のスターウォッチングに使用する大型の双眼鏡に匹敵する。これは口径42㎜の明るい対物レンズ、すぐれたコーティング、色収差を抑えられる特殊低分散ガラス(EDガラス)の使用によって実現したもの。フィールドでの使用頻度を考慮した完全防水設計も、鉄道旅にふさわしい。
 風景を見るだけでなく、離れた場所から車両細部も確認できる。「双眼鏡なんてカメラの望遠で代用できる」と思う人もいるかもしれないが、カメラと双眼鏡はまったく別の道具。一度、鉄道旅に携行したら、二度と手放せなくなるだろう。

Kenko Tokina【ultraVIEW EX OP 8×42DH ED】

倍率 8倍
対物レンズ有効径 42mm
実視界 6.8°
1000m先の視野 119m
ひとみ径 5.15mm
明るさ 27.6
アイレリーフ 18.4mm
最短合焦距離 2m
重量 705g
サイズ(H×D×W) 126×52×156mm
価格 40,000円

November 2020

2020年11月

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