第2回 東北の鉄道で渓流三昧!

 アングラーにとって東北は“渓魚の聖地”である。身近な関東や中部の山々は、よほどの高山か源流域でもないかぎり盛夏の釣果は期待できない。水温がヤマメやイワナの適水温を超えてしまい、渓魚たちの活性が低下してしまうからだ。ところが東北地方は夏が面白い。
  その理由。①緯度が高いために水温が上がりにくい、②水量の多い大河(雄物川、北上川、阿賀野川、閉伊川など)と支流、沢、源流が網の目のように走りポイントが多い、③アングラーの絶対量が少なく魚影が濃い、の3点である。そんな渓流を攻める際、東北の鉄道を使うと、もっと楽しめる。

川に沿うように走るJRのローカル線や三セク鉄道は、山間の駅に降り立てば、すぐ近くに渓流のせせらぎが聞こえる。つまり、入渓点の情報さえつかんでおけば、釣りと鉄道旅が心ゆくまで楽しめるのだ。駅によってはこれに温泉がつく。

 今年、復旧間もない三陸鉄道北リアス線に乗車した際、堀内〜野田玉川の間のビュー停車で、安家川と三陸海岸の絶景を堪能した。この安家川は清水の目安となる指標生物、川真珠貝が生息することで知られる川だ。河口から大物が釣れる川として、太公望垂涎の名川でもある。大震災の津波で大きなダメージを受けたが、見る限り震災前と変わらない。川の自浄力には本当に驚かされる。全国のアングラー諸君。東北の川を鉄道で旅しよう。各駅停車で釣り三昧!これが僕の来年のテーマだ。
(町田てつ)

November 2020

2020年11月

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